
企業研究 レポート ANA ホールディングス株式会社編
ANAホールディングス株式会社は日本を代表する空運企業だ。
この記事ではANAホールディングスの財務データをもとに企業研究を行う。
目次
企業研究 レポート | ANAホールディングス株式会社
ANAホールディングス株式会社(以下: ANA)は日本トップの空運企業だ。
ANAの事業別売上高構成比率は上図の通りだ。
空港事業がメイン。商社事業も展開している。
ステップ1 損益計算書からANAの収益性をみる
損益計算書の数字からANAの収益性を見てみよう。
売上高、売上総利益、営業利益ともに良好に推移している。
各項目の前年比成長率は上表の通りだ。
2017年3月期に売上高と売上総利益が減少しているが翌年以降は順調に伸びている。
営業利益はここ数年一貫して成長している。
2019年3月期の売上総利益率は24.22%だ。ビジネスとして良好な水準だ。
直近の売上高利益率は8.02%だ。
2015年3月期と比べて約2.7%向上している。
企業努力の成果だ。
ステップ2 貸借対照表からANAの安全性をみる
次は貸借対照表の数字から安全性を見ていく。
直近の株主資本比率は39.69%。一般的に30%から40%が望ましい水準だ。
したがってANAの株主資本比率の水準は安全といえる。
2019年3月期の固定長期適合率は101.42%だ。
固定長期適合率は100%以下が望ましいと言われる。
したがって固定長期適合率は望ましくない。
直近の流動比率は102.08%だ。流動比率は100%以上が望ましい水準だ。
したがって流動比率は望ましい。しかし2017年3月期から低下傾向だ。
キャッシュ・フロー計算書で原因を探そう。
ステップ3 キャッシュ・フロー計算書からANAのお金事情をみる
キャッシュ・フロー(以下CF)の数値を見てみよう。
営業活動によるCFはプラス、投資活動によるCFはマイナス、財務活動によるCFはマイナスだ。
各CFは正常な状態だがフリーキャッシュ・フローがマイナスだ。
固定長期適合率と流動比率の低下を考慮すると投資に注力していると予測できる。
さらに財政活動によるキャッシュ・フローがマイナスだ。
つまり借金で投資するのではなく、今ある資金(流動資産)で投資している。
まとめ
ANAの収益性は良好だ。
そして積極的な投資も行っていることがわかった。
投資している事業・設備についてはさらに調査が必要だ。
このサイトでは5分でわかる企業研究レポートを書いている。
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各指標の意味を知りたい人はこの記事をチェックしてほしい。
この記事を機に読者の皆様自身の視点を得られたら幸いだ。
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本記事で使った資料
ANAホールディングス株式会社2019年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
ANAホールディングス株式会社平成30年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
ANAホールディングス株式会社平成29年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
ANAホールディングス株式会社平成28年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)