
新しいメディアサービス代表のAbema TVを展開するサイバーエージェントの戦略を詳しく見ていきます。イメージはベンチャー、実質大企業である株式会社サイバーエージェントの企業研究です。
目次
なぜAbema TVは上手くいくのか?
株式会社サイバーエージェントはインターネットメディア企業です。
主要事業としてインターネット広告事業、ゲーム事業、メディア事業を展開しています。
この記事ではサイバーエージェントが2016年から展開しているインターネットテレビ「Abema TV」について調べます。
Abema TVサービス開始時から先行投資として多額の資金を投資しています。
今回特に注目するのは「Abema TVは上手くいくのか」という点です。
結論: Abema TVは上手くいきます
結論から言うとAbema TVは上手くいきます。なぜなら資金力と経験があるからです。
資金力ついて2つあります。
まずAbema TV以外の事業が好調に推移しています。つまり稼げる仕事をしていて実際に稼いでいる状況です。
次にサイバーエージェントのバランスシートがキャッシュリッチです。家庭で例えるなら貯金がとんでもなくある状態です。
経験について、Abema TVはアメーバ事業に非常によく似たビジネス構造になっているからです。要はアメーバ事業成功経験をAbema TVに活かせると期待できるからです。
これらの理由をさらに深く見ていきましょう。
Abema TV以外の事業が好調に推移している
インターネット広告事業
直近のインターネット広告事業の四半期売上高は674億円と過去最高です。
営業利益は56.1億円で、営業利益率は8.3%です。
この要因について決算説明会ではブランド広告主によるものと説明しています。決算説明会資料では化粧品、メーカー、自動車・バイクの増加率が挙げられています。
インターネット広告事業の好調ぶりが伺えます。
ゲーム事業
直近のゲーム事業の四半期売上高は399億円と過去2番目に高い数値です。
営業利益は74.7億円で、営業利益率は18.72%です。
決算説明会資料では2019年にオリジナルIPタイトル6本を提供予定とあります。
ゲーム業界は競争が激しいので過度な期待は良くありません。
しかし過去の実績をみれば余程のことがない限り現在と同水準を維持すると考えられます。
P/Lの数字 | なお高水準
図を見ると稼ぐ力は若干落ちているのでは?と見えます。
しかしながら、売上総利益率約30%が高水準な値であることが間違いないです。
営業利益率はここ数年低下していますが、これは先行投資によるものだといえます。
*各指標についてはこの記事をチェック*
バランスシートがキャッシュリッチ
さて、次はB/Sの数字で安全性を見てみましょう。
B/Sの数字 | 流動資産が大きい
それではサイバーエージェントの企業としての安全性を見ていきましょう。
安全性指標すべてが合格
直近の数値で、自己資本比率は32.66%、流動性比率は228.56%、固定長期適合率47.74%。
流動性比率と固定長期適合率は異常なまでに良い数値です。
この数値からもサイバーエージェントがお金持ち企業であることがわかります。
「インターネットでのビジネスは元手がかからない」をそのまま数字が表しています。
シンプルにすごいです。
*各指標についてはこの記事をチェック*
アメーバ事業成功経験をAbema TVに活かせる
この理由は創業者である藤田さんの自伝を読むと理解できると思います。
創業当初のサイバーエージェントが広告代理店からメディア企業への転換をしたときにリリースしたのがアメーバブログです。
当時も多額の先行投資をしながらユーザーとPVを獲得しマネタイズするまで事業を育てたと自伝に書いてあります。
自伝で書かれている経緯とAbema TVのダウンロード数やWAUの推移を見ると類似する点が多々あります。
気になる方はぜひとも一読することをオススメします。
まとめ
いかがだったでしょうか。ちなみにぼくはAbema TVのユーザーです。主に深夜アニメと韓流恋愛ドラマ、たまに音楽チャンネルを見ています。新タイトルのアニメは最新話無料でみられるので毎週リアルタイムに見ています。
サービス開始当初は良く繋がらなかったり、途中から無音になったりしていましたが、今ではそういうことも減りました。
みなさんもよかったら見てみてください。
グーグルで「アベマTV」と検索すれば出てきます。
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