金融・投資・証券分析用語辞典

オールソンモデル

オールソンモデル (Ohlson model)とは、株主価値を算出するモデルの1つです。

オールソンモデルは、オールソンという研究者が1995年の論文で発表されました。

具体的にいうと

株主価値導出の基本的な考え方は、配当割引モデルにクリーンサープラスの関係式を代入するというものです。

将来の企業活動から得られる残余利益の現在価値の総和と簿価純資産の和を取ることで、株式価値が得られるとする考え方です。

株式価値 = 将来の企業活動から得られる残余利益の現在価値の総和 + 簿価純資産

ここでの残余利益は、会計利益に基づく期間収益から、期初簿価純資産と株主資本コストの積を引いたものです。

割引率は、株主資本コストです。

オールソンモデルの特徴は、財務諸表のデータを直接使って計算できるという点です。

オルタナティブ投資

オルタナティブ投資 (alternative investment)とは、伝統的な資産である株式、債券、現預金に替わり得る代替的な資産、商品、運用手段への投資のことです。

オルタナティブとは、代替的という意味です。

オルタナティブ資産の種類

オルタナティブ資産の例として、

  • 金や石油などの商品
  • ベンチャーキャピタル
  • ヘッジファンド

などが挙げられます。

オルタナティブ投資の特徴

オルタナティブ投資の特徴として、

  • 流動性が低い
  • 時価評価が難しい
  • リターンデータの履歴が少ない
  • 売買コスト、運用手数料が高い
  • 伝統的資産(株、債券)との相関性が低い、もしくは無い

があります。

以上の特徴から、オルタナティブ資産をオートフォリオに組み入れることで、リスク分散を図れます。

委員会設置会社

委員会設置会社 (company with committees)とは、日本の会社形態の1つです。

委員会は以下の通りです。

監査委員会: 取締役及び執行役の職務の遂行を監査します。

指名委員会: 株主によって選任・解任されるべき取締役の議案の内容を決定します。

報酬委員会: 取締役・執行役の報酬の内容を決定します。

委員会設置会社は、2002年の商法改正で導入され、2005年改正で定められました。

なお、従来からある、監査役設置会社も選択できるため、どの形態を選ぶのかは、会社の判断で決定されます。

アンレバードベータ

アンレバードベータ (unlevered beta)とは、レバレッジなしの企業の株式のベータのことをです。

レバレッジなしとは、つまり、総資本が100%自己資本だけのことをいいます。

企業の資本コストを算出することに使うことができます。

自己資本以外に、例えば金融機関からの借入や、社債発行による資金調達を行っている企業の株式のベータを、レバードベータを言います。

増資や、自社株買いなどによって資本構成が変化した場合。

ベータがどのように変化するかは、古い資本構成のデータにもとづいて、レバードベータからアンレバードベータを計算したうえで、新しい資本構成のデータにもとづいて、アンレバードベータからレバードベータを計算することで推計可能といわれています。

オーバーレイ戦略

オーバーレイ戦略 (overlay strategy)とは、複数の運用機関に運用を外部委託して出来上がったポートフォリオの想定外のリスクをコントロールするために、特定の運用者によってポジションを一時的に調整してリスクを調整する戦略のことです。

具体的にいうと

例えば、年金基金のように、複数の運用機関に運用を外部委託している場合。

委託後に出来上がった自らのポートフォリオ全体が、当初目的としているポートフォリオと差異が生じていることがあります。

具体的に数字でいうと、当初目的としているポートフォリオが株式50%、債券50%だとします。

しかし、複数の運用機関から報告されたポートフォリオを合わせた結果、実際のポートフォリオは株式60%、債券40%でした。

この時、実際のポートフォリオである株式60%、債券40%を、当初目的のポートフォリオである株式50%、債券50%に調整することを、オーバーレイ戦略といいます。

オーバーレイ戦略には、次の2つがあります。

  • ポートフォリオ・オーバーレイ: 資産構成割合をコントロール
  • 為替カレンシーオーバーレイ: 外貨建資産の通貨エクスポージャーをコントロール

なお、オーバーレイの対象となる資産を、アンダーレイ資産と呼びます。

アンダーレイ資産

アンダーレイ資産 (underlay assets)とは、オーバーレイの対象となる資産のことです。

具体的にいうと

例えば、年金基金のように、複数の運用機関に運用を外部委託している場合。

委託後に出来上がった自らのポートフォリオ全体と、当初目的としているポートフォリオとで差異が生じていることがあります。

この差異となっている部分の資産のことをアンダーレイ資産といいます。

なお、この差異の部分に相当するポジションのリスクを調整することをオーバーレイ戦略といいます。

オーバーウェイト

オーバーウェイト (overweight)とは、基準となる保有比率に対して、比較対象となるファンド内での対象資産の保有割合が高い状態のことをいいます。

例えば、株式ポートフォリオでは、ベンチマーク全体のセクター比率に対して、対象となるポートフォリオのセクター比率が高いセクターをオーバーウェイトと言います。

具体的にいうと

例えば、日経平均株価をベンチマークとしているアクティブファンドがあるとした場合。

日経平均株価の情報・通信セクターの割合は、11.76%で、アクティブファンド内の情報・通信セクターの割合が11.76%以上の15%だった場合をオーバーウェイトといいます。

他にも

セルサイドのアナリスト情報として、買い推奨の銘柄をオーバーウェイトといいます。

 

アンダーウェイト

アンダーウェイト (underweight)とは、基準となる保有比率に対して、比較対象となるファンド内での対象資産の保有割合が低い状態のことをいいます。

例えば、株式ポートフォリオでは、ベンチマーク全体のセクター比率に対して、対象となるポートフォリオのセクター比率が低いセクターをアンダーウェイトと言います。

具体的にいうと

例えば、TOPIXをベンチマークとしているアクティブファンドがあるとした場合。

TOPIXの小売業セクターの割合は、4.39%で、アクティブファンド内の小売業セクターの割合が4.39%以上の3%だった場合をアンダーウェイトといいます。

他にも

セルサイドのアナリスト情報として、売り推奨の銘柄をアンダーウェイトといいます。

アンカリング

アンカリング (anchoring)とは、認知バイアスの1種です。

具体的には、何らかの投資判断を行う際に、合理的な意味を持たない最初の情報や、特定の特徴や条件の一部分のみを過大に重要視してしまう傾向のことをアンカリングと言います。

日本語では、アンカリング効果は、固着効果と呼ばれます。

 

アルファ (α)

アルファ (alpha)とは、リスク調整後のアクティブ運用者の運用スキルの高さを測る1つの基準です。

具体的には、アクティブ運用者が結果として残した実績リターンに対して、市場リスクをとったことによるリターンや、スタイルリスクを取ったことにより得られたリターンなどを取り除いたリターンのことです。

市場リスクをとったことによるリターンとは、つまり、相場全体が上がったことによるリターンのことです。

例えば、日経平均が一年で10%上昇した場合。

市場リスクをとったことによるリターンは+10%となります。

スタイルリスクを取ったことにより得られたリターンとは、例えば、運用者のスタイルがバリュー株投資で、バリュー株全体が1年で10%上昇した場合。

バリュー株投資というスタイルリスクを取ったことにより得られたリターンは10%となります。